農林水産省という存在

 日本中央競馬会(JRA)は、独立した特殊法人ですが農林水産省の管轄にあります。JRAというドル箱は農林族の大きな利権のひとつであり、農林水産大臣をはじめとしてそのおこぼれに預かっています。2007年の安倍政権下で農林大臣の相次ぐ不祥事を見ても分かるように、農林族は基本的に叩けばほこりが出る人ばかりです。

 JRAを語る上で、農林水産省の存在は欠かせません。というのも、JRAもNARも農林水産省を頂点とした共同体だからです。日本の競馬は競馬法により縛られていますが、競馬法に違反した場合は農林水産省の裁定を受けることになります。刑事罰ではないのです。

 つまり、競馬法で禁じている「関係者による馬券の購入」についても、これを罰するのはJRAであり、農林水産省です。身内が身内を裁くわけですから、新聞や裁判沙汰にでもならない限り内々で済ませてしまいます。

 1999年に後藤騎手が吉田騎手を木刀で殴った事件を覚えていますか? 本来であれば後藤騎手は傷害罪ですが、騎乗停止4ヶ月で済んでいます。吉田豊騎手が被害届を出さなかったためでしょうが、やはり内々で処理しています。
田原成貴元調教師のように銃刀法違反(ナイフ所持)や覚醒剤取締法違反を犯してしまえば、完全にJRAから切り離されてしまいますが、よほどのことがない限りは身内で処理してしまいます。

 厩舎はJRAの管轄下で独立開業していますが、その庇護の元にいることには変わりません。だからこそ、年間1勝も出来ないような厩舎が存続できるのです。
最も厩舎の収入のカラクリについては、馬主という犠牲があってのものですが。

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