朝一オッズと直前オッズ

 オッズ競馬において、どの時間帯のオッズを利用するかは大きな議論になります。特に激しく対立するのが、「朝一オッズ派」と「直前オッズ派」です。どちらがいいかといえば、どちらでもいいのです。

 しかし、「異常オッズ」をつかう場合、インサイダーがどの時間帯に投票するかを考慮する必要があります。これを無視して、「朝一オッズで馬券が取れる」といった書籍も巷にありますが、これはウソです。

 2012年現在の傾向で言うと、インサイダーは締切直前に投票してきます。従って確信票は直前オッズにあわられます。大事なことなのでくり返しますが、どの時間のオッズを使用するかは、「インサイダーが投票する時間帯にあわせる」必要があるのです。

データで見る朝一オッズと直前オッズ

 統計データで、朝一オッズと直前オッズのパフォーマンスを比較してみます。データは2009年〜2011年の朝一異常馬と直前異常馬の成績を比較したものです。

表1.朝一異常馬の成績

条件 データ数 勝率 複勝率 単回収 複回収
総合指数1位 2175 14.0% 39.8% 75% 79%
人気薄(3〜5%) 1285 3.3% 11.7% 98% 75%
人気薄(1〜3%) 3205 0.9% 5.1% 56% 75%

表2.直前異常馬の成績

条件 データ数 勝率 複勝率 単回収 複回収
総合指数1位 2003 20.2% 49.2% 122% 102%
人気薄(3〜5%) 1950 5.1% 20.3% 131% 119%
人気薄(1〜3%) 4383 2.1% 10.3% 109% 112%

 回収率が90%を超えている部分を赤字にしてあります。双方を比較しても結果は一目瞭然です。これでも「朝一に固執する」理由はありますか?

朝一オッズが重視されていた理由

 昔のオッズ理論では、朝一オッズの重要性は高かったのです。特に、9:30、9:50といった時間帯のオッズは、異常が出やすい時間として警戒されていました
  異常オッズはなんらかの情報を持ったインサイダーが引きおこす現象です。IPATのはじまっていない時代、インサイダーにとってみれば、人目につきづらい開場直後の朝一のほうが都合が良かったのかもしれません。
  当時はオッズを取る手段といえば、競馬場のオッズプリンタや、一回の取得に制限のあるPATぐらいしかなく、現在とはオッズ取得の間隔がだいぶ違います。

 IPATによるインターネット投票ができてから状況が一変します。これまでオッズ取得については、オッズプリンタを使った場合で1レース10円、PATを使った場合でも1回10円以上の通話料がかかっていましたが、常時接続環境+IPATにより、無料でオッズが取り放題となりました

 また、JRA-VAN Data Lab.がでたことで、オッズの単価はさらにさがりました。

 PCのパワーアップと、オッズ取得コストがさがったことによる影響は、オッズ競馬を変えていきます。インサイダーが朝一に投票していたのは人目を避けるためでしたが、インターネット時代では朝一オッズは分析もしやすい目立つ時間帯になってしまいました。
  そこで、インサイダーによる「確信票」は次第に締め切り直前にシフトしていったわけです。

直前オッズ

 シンドロームでは直前オッズは、締め切り2〜4分前のオッズを指します。なぜ、この時間帯が直前オッズであるかといえば、統計解析による結論です。
  オッズを使った予想の最大の欠点は、一般票と確信票の区別がつかないことです。実際、時系列オッズ解析に使うCTをみても、締め切り12分〜20分前は、一般票が多く入っていることがわかります。
  一般票が入る時間についても、統計的に分析して割り出しています。

一般票の入る時間帯

 朝一、直前、どちらを使うにしても、異常オッズがインサイダー投票をとらえていることを肝に銘じる必要があります。

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